日々考えていること

苦境に陥っている企業の支援を行っている際、なぜ経営課題が改善されないのだろうかと考えることがある。これは経営コンサルタントに限らず、他の専門家についても同様ではないだろうか?

例えば、「〇月からこれを行いましょう。そのために〇月〇日までに資料を提出してください」と会議で決めたにも関わらず、資料がもらえない。やむを得ずこちらで手配しようとしても、必要なデータが揃わない・・・。

同意頂いたにも関わらず、約束を実行してもらえない理由は何であろうか? 支援側の改善案に社長が完全には納得していないことが考えられるし、社長が目の前の業務に追われて実行する時間が無い場合もある。

これらの場合は、改善案を練り直したり、スケジューリングを変更したりして対応するのであるが、一番厄介なのは、社長側にやる気が無い場合である。特に状況がやや上向きになってくると、「これからもまあ何とかなるだろう」「やはり私の方針に間違いは無かった。外部の意見は参考程度の扱いでいいや」と思っている場合は、支援者側としてこの状況にどう向き合うべきかが問題となる。

コンプライアンス上問題のある状況を改善する提案をしたにも関わらず、実行を拒否されるのであれば、支援から撤退することも選択肢としてはある。しかしこれでは問題が解決されないまま残るのも事実である。

本来は、このブログで「向き合い方の対策はこうだ」と書きたいところであったが、未だ模索している状況で、私自身は対策の決定打を見出せていない。

確固たる理念と人間力を持ち、支援先に向き合うことが重要であるし、支援先の業界、トレンドを把握すること、またやコーチングなどの手法を学ぶことも必要だ。関連する法律や国などの支援策を熟知するのは当然である。

明確な出口が見えないなかで、人間力の向上や様々なスキルの積み重ねの必要性を日々考えているところであるが、何より行動に移すことが一番大切なのであろう。

社会保険労務士・中小企業診断士 加賀文人

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