経営計画の必要性

先日、ある企業を訪問した際、社長さんから
「大きな企業なら経営計画が必要かもしれないけれど、我々のような従業員が10人程度の小規模な会社でも経営計画は必要なんだろうか?補助金の時くらいしか必要ないと思うけど」という話を伺いました。

本稿では、経営計画の必要性について考えてみたいと思います。
国の統計調査によると、事業計画を策定している企業の方が策定していない企業よりも、業績が向上している割合が高いという結果が得られています。
このような結果と

なった理由としては、次のようなことが考えられるのではないでしょうか。
① 計画策定を通して自社や外部環境の理解が深まり、自社に合った戦略が取りやすい。
② 計画的な企業運営により、適切な準備や判断がしやすい。
③ 役員や従業員、金融機関など内外の関係者と計画を共有することで、人材確保や育成、設備導入や更新、資金調達などの協力が得られやすくなる。

金融機関に返済猶予をお願いするにあたり、金融機関からの要請で経営改善計画を初めて策定した、というのではなく、業績が順調な段階から、経営計画を立てて企業経営を進めていくことを常態として頂きたいと思います。

経営計画のひな型や、ツールは本や公的機関のホームページなどで公開されていますので、自社にあったものを活用するのも良いと思います。

いきなり、詳細な経営計画を策定することは難しいかもしれませんが、まず頭の中にある思いを書き出してみて、日程を入れることからはじめられてはいかがでしょうか。

自社だけで計画作成が進まない際には、商工会議所などの支援機関や専門家へのご相談を、ぜひご検討いただきたいと思います。
経営計画を立てることは、必ずや様々な面で自社にとってメリットとなることでしょう。

中小企業診断士 大石祐貴

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