ある商工会議所様からのご依頼で2023年1月にNBRが実施した商工会議所職員様向け「経営力再構築伴走支援に必要な対話力・ヒアリング力の強化(基礎編)」についてのセミナー実施報告です。
第1部では、経営力再構築伴走支援の必要性や経営力再構築伴走支援モデルの三要素についてお話し、経営力再構築伴走支援の概要を理解していただく内容でした。
第2部は、デザイン事務所 「新規顧客開拓に迷走中の女性創業者の支援」の事例を使ってワークショップを実施し、職員の方にもご参加いただきながら「事業者の気持ちをつかむコミュニケーション」について議論しました。
第3部では、創作居酒屋 「コロナ禍で生き残りをかけた飲食店の思い切った業態転換」 の事例を使ってワークショップを実施し、「経営者の課題設定・問題解決に向けた対話力・ヒアリング力の習得」について参加者の皆様で議論しました。
セミナー後の受講者アンケートでは、約8割の方から「満足」及び業務に「役に立つ」との回答をいただきました。とりわけ、ワークショップ形式の演習が参加者の皆様から大変好評でした。また、セミナー参加者の方からは、「限られた時間で言語化することの難しさがわかった」や「相手を尊重・共感することを意識したコミュニケーションの良い練習になった」という趣旨のコメントを頂きました。
また、前回セミナーから2週間後に、同じ商工会議所の経営指導員様向けに「経営力再構築伴走支援に必要な対話力・ヒアリング力の強化(実践編)」についてセミナーを実施しました。
第1部では、経営力再構築伴走支援の実践に向けた課題設定と課題解決に向けたアプローチについて紹介する内容でした。
第2部は、菓子製造業 「食品メーカーの生き残りをかけた 3 代目後継者の挑戦を支援」の事例を使ってワークショップを実施し、経営指導員の皆様にご参加いただきながら、事例を通して経営者の課題設定・問題解決に向けた改善提案について議論しました。
第3部では、リンゴ農家 「規格外リンゴの利益につながる有効活用」の事例を使ってワークショップを実施し、第2部と同様に経営指導員の皆様にご参加いただきながら、事例を通して経営者の課題設定・問題解決に向けた改善提案について議論しました。
セミナー参加者からは、「対話と傾聴の大切さを理解できた」や「グループワークで人の意見を聞いたり、自分で考えたりする機会があって良かった」とのコメントを頂き、アンケートには「満足」及び業務に「役に立つ」との評価をいただきました。
今回のセミナーを通して、中小企業庁が推進する「経営力再構築伴走支援」を実践するためのコミュニケーション方法や対話力・ヒアリング力の大切さについて、参加者の皆様が理解を深めていただき、これから支援の現場で実践していただければ幸いです。
中小企業診断士 秋田 秀美